こんにちは!園芸店オーナーのsayoです!キンギョソウ「アールグレイ」って、キラキラしたシルバーリーフがとっても魅力的ですね!この記事では、そんな「キンギョソウ アールグレイ」の基本的な育て方から、気になる植え替えのタイミング、鉢植えと地植えどちらが良いか、という疑問まで、わたしsayoがしっかり解説していくね。
この記事を読めば、初心者さんでも失敗なく、あの素敵なシルバーリーフと優しいお花を、お庭やベランダで長く楽しむためのコツがわかります。

輝くシルバーリーフ キンギョソウ「アールグレイ」の魅力
キンギョソウ「アールグレイ」、すっごく素敵ですよね!シルバーの葉っぱがおしゃれ。
わたしのお店でも人気の品種ですよ。
他のキンギョソウ(スナップドラゴン)との違い
キンギョソウは、「スナップドラゴン」や「アンティリナム」とも呼ばれるお花ですね。
たくさんの種類がありますが、「アールグレイ」が他と大きく違うのは、なんといっても葉の色とお花です。
普通のキンギョソウは緑色の葉っぱですが、「アールグレイ」は光沢のあるシルバーリーフが特徴。
白いベルのようなお花も、この品種ならではの魅力と言えるでしょう。

特徴 | キンギョソウ「アールグレイ」 | 一般的なキンギョソウ |
---|---|---|
葉の色 | シルバーリーフ | 緑葉 |
葉の香り | なし | なし |
花色 | 白 | 赤、黄、オレンジ、ピンク、白など多様 |
利用 | カラーリーフ、花壇、寄せ植え | 花壇、切り花、寄せ植え |
呼ばれ方 | キンギョソウ、アンティリナム | キンギョソウ、スナップドラゴン、アンティリナム |
この独特な葉っぱと白いお花が、「アールグレイ」が多くのガーデナーに愛される理由なんですね。
おしゃれな寄せ植えや花壇作りに
キンギョソウ「アールグレイ」の最大の魅力、シルバーリーフは、寄せ植えや花壇のデザインをぐっとおしゃれにしてくれます。
他の緑の葉を持つ植物の中に「アールグレイ」を入れると、その明るい葉色がアクセントになって、全体の印象が引き締まりますね。
春や秋に白の優しい花色も楽しめるので、色の組み合わせを考えるのも楽しいですよ。
寄せ植えにおすすめの組み合わせ例 | 理由・ポイント |
---|---|
ビオラ・パンジー | 開花時期が合い、色の対比が美しい |
アリッサム | 白い小花がシルバーリーフと相性抜群 |
ヘリクリサム・ライムミニ | 似た葉色でグラデーションを楽しむ |
ロータス・ブリムストーン | カラーリーフ同士で洗練された雰囲気に |
黒竜(コクリュウ) | 黒葉との対比でシルバーリーフが際立つ |
単体でプランターに植えても可愛いですし、ハンギングやリースに使って、葉を垂らすように飾るのもおすすめです。
ぜひ、みなさんだけの素敵な組み合わせを見つけて、ガーデニングを楽しんでください。
育てやすい人気のカラーリーフ品種
「キンギョソウ アールグレイ」は、キラキラしたシルバーリーフが一年中楽しめる人気のカラーリーフ植物です。
一見、葉色が特別だから育て方が難しいのでは?と思う方もいるかもしれませんが、基本的なポイントさえ押さえれば、ガーデニング初心者の方でも育てやすいんですよ。
日当たりが好きですが、日本の夏の強い日差しや蒸れは少し苦手なので、夏場の管理に少し気を使うくらいでしょうか。
耐寒性は比較的あり、関東より西の暖かい地域なら冬越しも可能です(霜よけはしてあげると安心ですね)。わたしの地域は雪も霜もすごいですが、戸外で大丈夫でしたよ!
春と秋には優しい花も咲かせてくれるので、葉と花の両方を楽しめるのが嬉しいポイント。
茎は折れやすいですが、次々と新芽がでてきて、とても強い苗です!
その育てやすさと美しさから、おすすめの人気品種ですよ。
基本から応用まで キンギョソウ「アールグレイ」育て方ガイド
キンギョソウ「アールグレイ」を元気に育てるための基本から、ちょっとした応用テクニックまで、わたし、sayoが分かりやすく解説していきますね。
このガイドを読めば、きっとあなたのお庭やベランダでも、素敵なシルバーリーフと優しいお花を楽しめるはずですよ。
苗や種の選び方と入手時期 (園芸店・通販)
「アールグレイ」を育て始めるなら、苗からか種から、どちらかを選ぶことになります。
手軽に始めたい初心者さんには、ある程度育った苗がおすすめです。
種から育てるのは少し手間がかかりますが、たくさんの株を育てたい場合や、成長過程を楽しみたい方にはぴったりですね。
良い苗を選ぶポイントは、葉の色つやが良く、シルバーリーフがはっきりしていること、茎が間延びせずがっしりしていること、そして根元がグラグラしていないかしっかり確認しましょう。
ポットの底から根が見えているくらいが元気な証拠です。わたしもメンテナンス時はそこを意識して管理しています。
種の場合は、信頼できるメーカーのものを選び、有効期限を確認してください。
キンギョソウの種は光を好む性質があるので、その点も覚えておくといいですよ。
苗は春(3月~5月ごろ)と秋(9月下旬~11月ごろ)に園芸店の店頭によく並びます。
通販サイトでも様々な品種が販売されているので、近くのお店で見つからない場合はチェックしてみるのも良いですね。
種は秋まきが一般的ですが、春まきできる品種もあります。
入手方法 | メリット | デメリット | 主な入手時期 |
---|---|---|---|
苗 | すぐに植え付けられ、育てやすい | 品種や状態を選びたい | 春・秋 |
種 | たくさん育てられる、安価 | 発芽・育苗に手間と時間がかかる | 秋(一部春) |
信頼できるお店を選んで、元気な苗や新鮮な種を手に入れることが、栽培成功の第一歩です。
日当たりと置き場所選びのポイント
キンギョソウ「アールグレイ」は、基本的にお日様が大好きな植物です。
日当たりの良い場所で育てると、葉の色もきれいに発色し、花付きも良くなりますよ。
目安としては、1日に最低でも5~6時間は直射日光が当たる場所が理想的ですね。
ただし、真夏の強い日差しや西日は少し苦手です。
特に日本の夏は高温多湿になりがちなので、葉が焼けたり、株が弱ってしまうこともあります。
鉢植え(プランター)の場合は、夏の間だけ午前中だけ日が当たるような半日陰や、明るい日陰に移動させてあげると夏越ししやすくなります。
地植え(花壇)の場合は、植え付けの段階で、真夏に西日がガンガン当たらない場所を選んだり、落葉樹の近くなど、夏に木陰ができるような場所を選ぶと良いでしょう。
適した場所 | 避けるべき場所 |
---|---|
1日5時間以上日が当たる場所 | 1日中日陰になる場所 |
風通しの良い場所 | 西日が強く当たる場所(特に夏) |
(鉢植え)夏場は移動できる場所 | 水はけが悪く、常に湿っている場所 |
(地植え)夏に少し木陰ができるような場所 | エアコンの室外機の風が直接当たる場所 |
キンギョソウ アールグレイの美しいシルバーリーフを保つためにも、季節に合わせて最適な環境を用意してあげてくださいね。
水やりの基本 土の乾き具合を確認
水やりは、ガーデニングの基本中の基本ですが、意外と難しいと感じる方もいるかもしれませんね。
「アールグレイ」は、乾燥にも過湿にも弱いので、水の与え方がとても大切になります。
基本は、「土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与える」ことです。
土の表面が白っぽく乾いていたり、指で触ってみて湿り気を感じなくなったら、それが水やりのサインです。
鉢植えの場合は、土が乾きやすいので、特に春から秋の生育期はこまめにチェックが必要です。
夏場は乾燥しやすいので、朝と夕方の涼しい時間帯に2回水やりが必要になることもあります。
冬は生育が緩やかになるので、水やりの回数を減らし、土が乾いてから2〜3日経って与えるくらいでちょうど良いでしょう。
地植えの場合は、一度根付いてしまえば、鉢植えほど頻繁な水やりは必要ありません。
基本的には雨水で足りますが、何日も雨が降らず、土がカラカラに乾いているようなら、たっぷりと水を与えてください。
水やりのポイント |
---|
土の表面が乾いたらたっぷりと与える |
鉢底から水が流れ出るまで与える |
夏は朝夕の涼しい時間帯に |
冬は控えめに(土が乾いて数日後に) |
葉や花に直接水をかけないように株元に与える |
受け皿に溜まった水は根腐れの原因になるので捨てる |
水のやりすぎは根腐れの原因になり、病気を引き起こすこともあります。
逆に水不足は生育不良につながります。
土の状態をよく観察して、メリハリのある水やりを心がけましょう。
肥料の種類と与えるタイミング
キンギョソウ「アールグレイ」を元気に育て、優しい花色をたくさん楽しむためには、適切な肥料を与えることが大切です。
特に開花時期にはたくさんのエネルギーを使うので、栄養を切らさないようにしましょう。
肥料を与えるタイミングは、主に植え付け時と生育期(春と秋)です。
植え付け時には、土にあらかじめゆっくりと効果が持続する「緩効性化成肥料」を混ぜ込んでおくと良いでしょう。
マグァンプK中粒などが代表的ですね。
これを元肥(もとごえ)といいます。
生育期である春(3月~6月ごろ)と秋(9月~11月ごろ)には、追肥(ついひ)を与えます。
花がたくさん咲いている時期は、液体肥料を週に1回〜10日に1回程度、水やり代わりに与えるのがおすすめです。
ハイポネックス原液などを規定の倍率に薄めて使います。
固形の肥料を使う場合は、月に1回程度、株元に置き肥しましょう。
肥料の種類 | 特徴 | 与えるタイミング | 代表的な商品例 |
---|---|---|---|
緩効性化成肥料 | ゆっくり長く効く | 植え付け時(元肥) | マグァンプK、マイガーデン |
液体肥料 | 速効性がある | 生育期(追肥、週1回程度) | ハイポネックス原液、花工場 |
固形肥料(置き肥) | 一定期間効果が続く | 生育期(追肥、月1回程度) | プロミック、IB化成肥料 |
真夏や真冬は生育が鈍るので、基本的に肥料は与えません。
肥料の与えすぎは、根を傷めたり、かえって生育を悪くしたりすることもあるので、パッケージに記載されている量を守って使うようにしてくださいね。
おすすめの用土と土作り
キンギョソウ「アールグレイ」は、水はけが良く、かつ適度な水もちもある土を好みます。
根が呼吸できなくなると根腐れの原因になるので、水はけの良さは特に重要ですね。
鉢植え(プランター)で育てる場合は、市販されている「草花用培養土」を使うのが一番手軽で確実です。
最初から肥料分(元肥)が含まれているものも多く、土の配合に悩む必要がありません。
もし自分で配合する場合は、赤玉土(小粒)6:腐葉土3:パーライト1くらいの割合を目安に混ぜ合わせると良いでしょう。
水はけをさらに良くしたい場合は、鉢底石を敷くのも忘れずに。
地植え(花壇)にする場合は、植え付ける場所の土壌環境を確認することが大切です。
日本の庭土は粘土質で水はけが悪いことが多いので、植え穴を掘ったら、掘り上げた土に腐葉土や堆肥をたっぷりと(掘り上げた土の2~3割程度)混ぜ込んで、土壌改良をしてから植え付けましょう。
こうすることで、土がふかふかになり、水はけと通気性が良く、根が伸びやすい環境になります。
良い土の条件 |
---|
水はけが良い |
水もち(保水性)も適度にある |
通気性が良い |
清潔で病原菌や害虫の卵が少ない |
適度な肥料分(養分)を含んでいる |
植物にとって土は、お家のようなもの。
根っこが気持ちよく過ごせるような、ふかふかで栄養バランスの良い土を用意してあげることが、元気に育てるための基本ですね。
花がら摘みと剪定(切り戻し)で花を長く
キンギョソウ「アールグレイ」は、春と秋に可愛らしい花を咲かせてくれますが、その花をより長く、たくさん楽しむためには、「花がら摘み」と「剪定(切り戻し)」というお手入れが欠かせません。
ちょっとした手間ですが、やるのとやらないのとでは大違いですよ。
「花がら摘み」とは、咲き終わってしぼんだ花(花がら)を摘み取ることです。
花がらをそのままにしておくと、見た目が悪いだけでなく、種を作るために株がエネルギーを使ってしまい、次の花が咲きにくくなります。
また、枯れた花びらに雨などが当たると、カビが生えて病気(灰色かび病など)の原因になることもあります。
花がらは、花茎の付け根の部分から手で摘み取るか、清潔なハサミで切り取りましょう。
こまめに行うのがポイントです。
「剪定(切り戻し)」は、花がある程度咲き終わったタイミングや、株全体の形が乱れてきたときに行います。
特に、梅雨前や夏越し前に行うと、株の風通しが良くなり、蒸れを防ぐ効果があります。
思い切って、株全体の高さの半分から1/3程度までバッサリと切り戻してみましょう。
こうすることで、株元から新しい芽が伸びてきて、秋にはまたこんもりとした株姿で、きれいな花を咲かせてくれますよ。
お手入れ | 目的 | 効果 | タイミング |
---|---|---|---|
花がら摘み | 次の花を咲かせやすくする、病気予防 | 花付きが良くなる、株が消耗するのを防ぐ、見た目をきれいに保つ | 随時(咲き終わった花を見つけ次第) |
剪定(切り戻し) | 株の形を整える、風通しを良くする、株を若返らせる | 蒸れを防ぐ、病害虫の発生を抑える、秋の開花を促す | 梅雨前、夏越し前、花が咲き終わった後 |
少し勇気がいるかもしれませんが、剪定はキンギョソウ アールグレイを長く元気に楽しむための大切な作業です。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。
夏越しの工夫 暑さと蒸れ対策
キンギョソウ「アールグレイ」の魅力の一つはシルバーリーフですが、日本の夏の高温多湿はちょっと苦手なんです。
元気に夏越しさせて、秋にも美しい姿と花を楽しむためには、いくつかの工夫が必要になりますね。
暑さと蒸れへの対策がポイントです。
まず一番大切なのは、「風通し」を良くすること。
蒸れは病気(特に灰色かび病)の原因になります。
鉢植えの場合は、鉢と鉢の間隔をあけて、風が通り抜けるように配置しましょう。
スタンドなどを使って、地面から少し浮かせて置くのも効果的です。
地植えの場合も、混み合っているようなら、周りの植物を整理したり、下葉を少し取って風通しを確保します。
次に「置き場所」です。
真夏の強い直射日光は葉焼けの原因になったり、株を弱らせたりします。
鉢植えなら、午前中だけ日が当たる半日陰や、明るい日陰(木漏れ日が差す程度)に移動させてあげましょう。
地植えで移動できない場合は、遮光ネットを使ったり、背の高い植物の陰になるような場所に植えるなどの工夫が必要です。
そして、「剪定(切り戻し)」も夏越しには有効です。
梅雨に入る前か、夏本番になる前に、株全体の高さを半分くらいまで切り戻しておくと、株の消耗を抑えられ、風通しも良くなります。
水やりは、朝か夕方の涼しい時間帯に行い、葉に水がかからないように株元に与えるようにしましょう。
夏越し対策のポイント |
---|
風通しの良い場所に置く・植える |
真夏の強い直射日光・西日を避ける |
(鉢植え)半日陰や明るい日陰に移動 |
(地植え)遮光やマルチングを検討 |
梅雨前・夏前に切り戻しをする |
水やりは涼しい時間帯に株元へ |
肥料は控える |
少し手間はかかりますが、これらの対策をすることで、キンギョソウ アールグレイは厳しい夏を乗り越えやすくなります。
秋にまた元気な姿を見せてくれるように、サポートしてあげましょう。
冬越しの方法 耐寒性と防寒対策
キンギョソウ「アールグレイ」は、キンギョソウの種類の中でも比較的耐寒性があり、本来は多年草として扱われることもあります。
(ただし、夏の暑さで枯れてしまうことも多いので、日本では一年草として扱われることもありますね)。
一般的に、マイナス5℃くらいまでの寒さには耐えられると言われています。
なので、関東より西の比較的暖かい地域であれば、特別な防寒対策をしなくても、屋外で冬越しできることが多いです。
ただし、強い霜や土の凍結は株を傷める原因になるので注意が必要です。
鉢植えの場合は、寒さが厳しい日や霜が降りそうな夜は、軒下や玄関先など、霜が直接当たらない場所に移動させると安心です。
より寒い地域にお住まいなら、日当たりの良い室内に取り込むのが確実ですね。
地植えの場合は、株元に腐葉土やバークチップなどを厚めに敷いてマルチングをしてあげると、土の凍結を防ぎ、根を寒さから守る効果があります。
北風が強く当たる場所は避けるか、簡単な風よけをしてあげると良いでしょう。
冬の間は生育が緩慢になるので、水やりは控えめにします。
土の表面が乾いてからさらに数日経って、暖かい日の午前中に与えるようにしましょう。
肥料も基本的に不要です。
冬越しのポイント |
---|
比較的寒さに強い(-5℃程度まで) |
強い霜や凍結は避ける |
(鉢植え)軒下や室内に移動 |
(地植え)株元にマルチングをする |
(地植え)北風が当たる場所は避けるか風よけを |
水やりは控えめに(暖かい日の午前中に) |
肥料は与えない |
お住まいの地域の気候に合わせて、適切な冬越し対策をしてあげれば、春にまた元気に芽吹いてくれますよ。
耐寒性を過信せず、少しだけ気にかけてあげてくださいね。
気になる病気と害虫 その予防と対策
キンギョソウ アールグレイを元気に育てる上で、気をつけたいのが病気と害虫です。
せっかく大切に育てているのに、病気になったり虫に食べられたりしたら悲しいですよね。
予防が一番ですが、もし発生してしまっても、早めに対処すれば大丈夫ですよ。
特に注意が必要なのは「アブラムシ」と「灰色かび病」です。
アブラムシは、春先の新芽やつぼみに付きやすい小さな虫です。
植物の汁を吸って弱らせるだけでなく、ウイルス病を媒介することもあります。
見つけたら、数が少なければ指で潰したり、粘着テープでくっつけて取るのが手軽です。
たくさん発生してしまった場合は、牛乳を薄めたスプレー(乾くと窒息させる効果があると言われています)や、市販の殺虫剤(ベニカXファインスプレーなど)を使うと良いでしょう。
オルトラン粒剤などを株元にまいておくと、予防効果もあります。
灰色かび病は、梅雨時期など湿度が高い環境で発生しやすいカビの病気です。
花がらや枯れ葉、傷んだ部分から発生しやすく、灰色のカビがフワフワと生えて、やがて株全体に広がってしまいます。
予防としては、花がらをこまめに摘み取り、剪定(切り戻し)で風通しを良くしておくことが最も重要です。
発生してしまった場合は、病気の部分をすぐに取り除き、ダコニール1000などの殺菌剤を散布します。
主な病害虫 | 発生しやすい時期 | 主な症状・被害 | 対策・予防 |
---|---|---|---|
アブラムシ | 春、秋 | 新芽やつぼみに群生し汁を吸う、ウイルス病を媒介 | 見つけ次第駆除(手、テープ、牛乳スプレー、殺虫剤)、予防(薬剤散布) |
灰色かび病 | 梅雨期、秋雨期 | 花や葉、茎に灰色のカビが生え、腐敗する | 花がら摘み、枯れ葉除去、切り戻しで風通しを良くする、発生したら病変部除去と殺菌剤散布 |
ヨトウムシ | 春〜秋 | 夜間に葉を食べる | 夜間に見つけて捕殺、薬剤散布 |
ハダニ | 高温乾燥時 | 葉裏に寄生し汁を吸う、葉色がかすれたようになる | 葉裏への水やり(ハダニは水を嫌う)、殺ダニ剤散布 |
立枯病 | 高温多湿時 | 株元が侵され、急にしおれて枯れる | 水はけの良い土を使う、連作を避ける、発生したら株を抜き取り土壌消毒も検討(予防が基本) |
病気や害虫を防ぐ一番のポイントは、日当たりと風通しを良くして、株を健康に育てることです。
そして、毎日の水やりなどの際に、葉の裏なども含めてよく観察し、異常がないかチェックする習慣をつけることが大切ですね。
増やし方 種まきと挿し木
お気に入りのキンギョソウ「アールグレイ」を、自分で増やしてみるのもガーデニングの楽しみの一つですね。
「アールグレイ」は、「種まき」と「挿し木」の2つの方法で増やすことができます。
「種まき」は、秋(9月下旬~10月ごろ)に行うのが一般的です。
春に花を楽しむためには、秋に種をまいて冬前に苗をある程度育てておくのが良いでしょう。
キンギョソウの種は「好光性種子」といって、発芽に光が必要なので、種をまいた後は土を厚くかけすぎないように注意します。
バーミキュライトなどでごく薄く覆土するか、土をかけずに、種が流れないように底面給水で管理するのがおすすめです。
発芽適温は15~20℃くらいなので、温度管理も大切です。
育苗ポットで育て、本葉が4~5枚になったら植え替え(鉢上げ)します。
「挿し木」は、春(4月~5月ごろ)か秋(9月~10月ごろ)の気候の良い時期に行います。
元気の良い茎の先端を10cmくらいの長さに切り取り、下のほうの葉を2~3枚取り除きます。
切り口を斜めにカットし、水に1時間ほどつけて水揚げ(水を吸わせること)をします。
その後、挿し木用の土(赤玉土小粒やバーミキュライトなど、清潔な土)を入れたポットに挿します。
明るい日陰で、土が乾かないように管理すれば、2~3週間ほどで根が出てきますよ。
根が十分に張ったら、培養土を入れた鉢に植え替えます。
増やし方 | 適期 | 方法 | ポイント |
---|---|---|---|
種まき | 秋(9~10月) | ①種まき用土に種をまく②ごく薄く覆土するか覆土しない③乾燥させないように管理④本葉4~5枚で鉢上げ | 発芽には光が必要(好光性種子)、発芽適温は15~20℃ |
挿し木 | 春(4~5月)秋(9~10月) | ①茎の先端を10cmほど切る②下葉を取り水揚げする③挿し木用土に挿す④明るい日陰で管理⑤発根したら鉢上げ | 元気な茎を選ぶ、清潔な土と道具を使う、乾燥させない |
種まきは一度にたくさんの苗を作れますが、少し時間がかかります。
挿し木は親株と全く同じ性質の株を比較的簡単に増やせるのがメリットですね。
どちらの方法でも、自分で増やしたキンギョソウ アールグレイが元気に育つ姿を見るのは、格別の喜びがありますよ。
植え替え時期の見極めと手順
キンギョソウ「アールグレイ」が元気に育っていくためには、植え替えはとっても大切な作業です。
根っこがのびのびできる環境を整えてあげることで、葉色も花付きもよくなりますよ。
ここでは、植え替えのベストタイミングや具体的なやり方、その後のケアについてお話ししますね。
植え替えに最適な季節 春と秋
植え替えは、キンギョソウ「アールグレイ」にとって負担が少ない時期を選ぶのがポイントです。
いちばんのおすすめは、気候が穏やかな春(3月~4月ごろ)と秋(9月下旬~10月ごろ)ですね。
この時期は、暑すぎず寒すぎず、植物が新しい環境に馴染みやすいんです。
具体的には、気温が15℃〜25℃くらいで安定している頃が目安になります。
園芸店で苗を購入したばかりの時や、鉢の底から根が見えてきたり、水の吸い込みが悪くなったりして「鉢が窮屈そうだな」と感じたら、この春か秋のタイミングで植え替えてあげましょう。
真夏や真冬の植え替えは、株が弱ってしまう原因になるので避けてくださいね。
根鉢を崩しすぎない植え替え方法
植え替えの時、元の鉢から株を抜くと、土と根がひと塊になっていますよね。
この塊を「根鉢(ねばち)」と呼びます。
この根鉢を崩しすぎないことが、植え替えを成功させる大切なコツなんです。
もし鉢から抜いたときに、根がガチガチに固まってしまっている場合は、底の部分や周りの古い根を少しだけ、指で優しくほぐしてあげます。
でも、全体の根鉢をバラバラにするほど崩してしまうと、細い根が切れてダメージを受けてしまうので注意が必要です。
目安としては、全体の1/3以上は崩さないようにしてください。
新しい鉢や花壇には、水はけのよい新しい土を用意します。
市販されている草花用の培養土を使うのが手軽でおすすめですよ。
自分で配合する場合は、赤玉土(小粒)7に対して腐葉土3くらいの割合で混ぜた土などが良いでしょう。
鉢や花壇に少し土を入れたら、株を置いてみて高さを調整し、周りにも土を入れていきます。
隙間ができないように、棒などで軽くつつきながら土を足し、最後に株元を軽く押さえます。
植え付けが終わったら、鉢底から水が流れ出るまで、たっぷりと水を与えてください。
植え替え後の管理
植え替え直後のキンギョソウ「アールグレイ」は、根がまだ新しい土にしっかりと張っていない、少しデリケートな状態です。
そのため、特に水やりには気を使ってあげましょう。
植え付けから1~2週間くらいは、土の表面が乾いたらすぐに水を与え、根が乾燥しないように管理します。
ただし、いつも土がジメジメ湿っている状態は根腐れの原因になります。
水のやりすぎにも注意して、「乾いたら、たっぷり」を心がけてくださいね。
置き場所は、強い日差しや風が直接当たらない、明るい半日陰のような場所がベストです。
根が新しい環境に慣れるまでは、少し過保護なくらいでちょうど良いかもしれません。
肥料については、すぐに与えるのは避けましょう。
植え付けてから2週間ほど様子を見て、新しい葉が出てきたり、株全体に元気が出てきたりしたのを確認してから、通常の規定よりも薄めた液体肥料からスタートするのが安心です。
しっかり根付いてしまえば、あとは通常の育て方で元気に成長してくれますよ。
鉢植えと地植え あなたに合うのはどっち? おすすめの楽しみ方も
キンギョソウ「アールグレイ」、鉢植えで楽しむか、花壇など地植えにするか、迷うところですよね。
どちらにも良い点があって、みなさんの環境や育て方のスタイルによっておすすめが変わってきます。
それぞれどんなメリットがあって、どんな風に育てると元気に育つのか、詳しく見ていきましょう。
それに、植えるだけじゃない楽しみ方もあるんですよ。
鉢植え(プランター)のメリットと栽培のコツ
鉢植えの一番のメリットは、なんといっても置き場所を気軽に変えられることですね。
キンギョソウ「アールグレイ」は夏の強い日差しや蒸れが少し苦手なので、夏場だけ半日陰に移動させたり、冬に霜が降りそうな夜だけ軒下に入れたり、といった調整が簡単にできます。
プランターを使えば、ベランダのような限られたスペースでも育てやすいのもポイントです。
項目 | コツ |
---|---|
鉢サイズ | 成長に合わせて一回りずつ大きく |
用土 | 水はけの良い市販の草花用培養土 |
水やり | 土の表面が乾いたら鉢底から流れるまでたっぷり |
肥料 | 春と秋の生育期に液体肥料を週1回程度 |
日当たり | 基本は日なた、夏は半日陰へ移動 |
管理 | 根詰まり防止のため1〜2年に1回植え替え |
土の量や種類、肥料の効き具合などを細かく管理しやすいのも鉢植えの良いところですね。
こまめにお世話できる方にはおすすめです。
地植え(花壇)のメリットと栽培のコツ
お庭にスペースがあるなら、地植えでのびのび育ててあげるのもいいですね。
根っこを自由に広げられるので、鉢植えよりも大きく立派な株に育つことが多いです。
花壇に植えれば、水やりの手間も鉢植えに比べると少し楽になります。
項目 | コツ |
---|---|
場所選び | 日当たりと水はけの良い場所を選ぶ |
土づくり | 植え付け前に腐葉土や堆肥を混ぜ込む |
株間 | 20〜30cm程度あけて風通しを良くする |
水やり | 植え付け時以外は基本的に不要(乾燥続きは別) |
夏越し | 西日が強く当たる場所は避ける |
冬越し | 寒冷地では株元にマルチングをする |
他のキンギョソウ 種類や、相性の良い草花と一緒に植えて、ナチュラルな雰囲気の庭を作るのも楽しいですよ。
一度植えたら場所の移動は難しいので、植え付け前の場所選びと土づくりがとても大切になります。
ハンギングやリースでの活用アイデア
キンギョソウ「アールグレイ」は、その美しいシルバーリーフを活かして、立体的に飾るのもとってもおしゃれです。
少し枝垂れるように育つ性質もあるので、ハンギングバスケットに植えて、高い位置から垂らすように飾ると、葉色の美しさが際立ちますね。
目線が変わるだけで、空間の雰囲気がぐっと良くなりますよ。
例えば、春ならビオラやネメシア、初夏ならペチュニアなど、こんもり茂る花と一緒に寄せ植えにすると、色の対比も楽しめて素敵です。
冬には、常緑のアイビーや針葉樹などと一緒にリースの材料として使うのも面白いですね。
アールグレイの葉が入るだけで、ぐっと大人っぽくシックな雰囲気のリースになります。
育てやすいので、気軽にチャレンジできます。
切り花にして室内でも楽しむ
キンギョソウ「アールグレイ」は、花壇や鉢で楽しむだけでなく、切り花としてお部屋に飾るのもおすすめです。
優しい花色はもちろん、キラキラ光るようなシルバーリーフだけでも十分に存在感があります。
切り花を長持ちさせるには、清潔なハサミで茎を水中で斜めにカット(水切り)するのが基本です。
花瓶の水は少なめにして、毎日取り替えてあげると、雑菌の繁殖を抑えられますよ。
アールグレイだけでシンプルに飾るのも素敵ですし、レースフラワーやカスミソウのような、ふんわりした白い小花と合わせると、優しい雰囲気のアレンジになります。
ぜひ、お部屋の中でもアールグレイの魅力を楽しんでみてください。
キンギョソウ「アールグレイ」の基本情報 (草丈・花色・開花時期・耐寒性など)
最後に、キンギョソウ「アールグレイ」の基本的な情報をまとめておきますね。
育てる環境や計画を立てる際に、参考にしてください。
この品種ならではの特徴を知っておくと、より愛着がわきますよ。
項目 | 詳細 |
---|---|
科・属名 | オオバコ科・キンギョソウ属 (Antirrhinum) |
別名 | スナップドラゴン、アンチリナム |
タイプ | 多年草 (※暖かい地域)、一年草扱い (※寒冷地) |
草丈 | 約30cm〜50cm |
葉 | シルバーリーフ |
花色 | 白 |
開花時期 | 主に春 (4月〜6月頃) と 秋 (9月〜11月頃) |
耐寒性 | やや強い (約マイナス5度程度まで) |
耐暑性 | やや弱い (高温多湿が苦手) |
日当たり | 日なたを好む (真夏は半日陰が理想) |
育てやすさ | 初心者にもおすすめ、比較的育てやすい |
特徴 | カラーリーフとしても人気が高い |
※耐寒性・耐暑性や草丈は、栽培環境によって多少変わることがあります。
この美しいキンギョソウ アールグレイは、わたしの園芸店でも人気の品種です。
ぜひ、育ててみてくださいね。
園芸店オーナーのまとめ
この記事では、キンギョソウ アールグレイの魅力であるシルバーリーフ、そして基本的な育て方についてまとめました。
特に、植え替えの適切な時期や、鉢植えと地植えどちらで育てるかの選び方について詳しく解説しています。
みなさんもこの記事を参考に、おしゃれなキンギョソウ アールグレイをぜひ育ててみてくださいね。
こちらから購入できますよ